
Node.jsは共用サーバーで動かせる?初心者向けに徹底解説!
はじめに
最近のWebサービスやアプリ開発では、Node.js という技術を耳にする機会が増えました。
高速でスケーラブルなアプリケーションを作れるため、Web開発の現場では当たり前に使われています。
一方で、ブログやホームページを作る際に利用される「共用サーバー(レンタルサーバー)」でもNode.jsを使えるのか?という疑問を持つ方は多いです。
練習をアプリを作ってみた時に、ローカル環境ではなく実際のサーバーで動かしてみたくなるものです。その時に共用サーバーではNode.jsが使えないという情報も見かけたりするので、サーバーを契約するときに迷ってしまいます。
この記事では、Node.jsと共用サーバーの関係について、初心者にもわかりやすく解説します。
Node.jsとは何か?
まず、Node.jsを簡単に理解しておきましょう。
- JavaScriptをサーバーサイドで動かすための仕組み
- Webブラウザだけでなく、サーバー上でもJavaScriptを実行できる
- 高速・非同期処理が得意で、リアルタイムアプリ(チャット、APIサーバーなど)に向いている
たとえば、LINEのようなリアルタイムチャット、Twitterのように大量アクセスがあるサービスでも利用されています。
共用サーバーとは?
次に「共用サーバー」を簡単に説明します。
- ホスティング会社が1台のサーバーを複数のユーザーで共有する仕組み
- WordPressやブログを簡単に始められる
- 月額500円〜1,000円程度と低価格
つまり、「安くて簡単に使えるけど、自由度は低い」 のが共用サーバーです。
👉 共用サーバーにはいろいろ会社がありますが、わたしのおすすめはエックスサーバーです。エックスサーバーについてはこちらにまとめています。
共用サーバーでNode.jsは動かせる?
結論から言うと、ほとんどの共用サーバーではNode.jsは動かせません。
その理由は以下の通りです。
- ユーザー権限が制限されている
- 共用サーバーでは管理者権限(root権限)が使えない
- Node.jsのインストールやポートの開放ができない
- 常時稼働のプロセスを持てない
- Node.jsアプリはサーバー上で「常に動き続ける」仕組みが必要
- 共用サーバーは「PHPやHTMLをリクエストに応じて返すだけ」の仕組みなので相性が悪い
- サーバー会社の方針
- 共用サーバーは安定稼働が最優先
- 一部の利用者がNode.jsを常駐させると負荷が集中してしまう
つまり、共用サーバーというのは、マンションでいうところの一部屋を借りている状態です。必ずみんなと共有する部分がでてきてしまうので、自由度が低いわけです。サーバーのすぐ隣では別の方のプログラムが動いていて、もしそこに影響がでてしまうと困りますよね。だから共用サーバーは安い代わりにいろいろな制限があるところが多いです。
一部のレンタルサーバーでは対応している?
例外的に、最近は共用サーバーでもNode.jsに対応しているサービスがあります。
- ロリポップ!(一部プラン)
- ヘテムル
- ConoHa WING(アプリケーション対応環境で制限つき)
- エックスサーバー
- カゴヤサーバー
ただし「バージョンが固定」「ポート番号の指定不可」など、制約が多く本格的なNode.js開発には不向きです。
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Node.jsを動かしたいならどんな環境がいい?
もし本格的にNode.jsを動かしたいなら、以下の選択肢が現実的です。
1. VPS(仮想専用サーバー)
- ConoHa VPS、さくらのVPS、カゴヤなど
- 自由にNode.jsをインストール可能
- ポート番号やプロセス管理も設定できる
- 月額1,000円前後から利用可能
2. クラウドサービス
- AWS(EC2、Lightsail)、GCP、Azure
- Node.jsアプリのデプロイに最適
- スケーラブルで拡張性が高い
3. PaaS(Platform as a Service)
- Heroku、Vercel、Render
- コマンド一発でNode.jsアプリを公開可能
- 小規模プロジェクトや学習用に便利
共用サーバーとVPS/クラウドの比較
項目 | 共用サーバー | VPS/クラウド |
---|---|---|
Node.jsの利用 | 基本不可 | 自由に可能 |
初期設定 | ほぼ不要 | 自分で環境構築 |
料金 | 安い(500円〜) | 高め(1,000円〜) |
自由度 | 低い | 高い |
向いている人 | 初心者、ブログ運営者 | 開発者、学習者、サービス運営者 |
初心者におすすめのステップ
「Node.jsを学びたいけど、サーバー選びで迷っている」初心者の方には、次のようなステップをおすすめします。
- まずは自分のPCにNode.jsをインストール
- 公式サイトからダウンロードして動かす
- 簡単なアプリ(Hello World)を作る
- 無料で試せるクラウドサービスを利用
- VercelやRenderは無料枠あり
- デプロイを体験できる
- 慣れてきたらVPSへ移行
- 本格的に学びたい人はConoHa VPSやさくらVPSがおすすめ
- 実際の開発・運用に近い環境を作れる
まとめ
- 共用サーバーでは 基本的にNode.jsは動かせない
- 一部のレンタルサーバーで制限つき利用は可能
- 本格的に使うなら VPSやクラウドサービス がベスト
初心者の方は、まずローカル環境や無料クラウドで練習し、必要に応じてVPSへステップアップするのがおすすめです。
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