
GitHub・Qiita・ポートフォリオを使って“見える実績”を作る方法
はじめに
エンジニアとしてキャリアアップを目指すとき、「何ができるか」を証明することは非常に重要です。しかし、実務経験が少ない初級〜中級エンジニアの場合、面接や転職活動で「スキルをどう証明するか」が大きな壁になります。
そこで役立つのが、GitHub・Qiita・ポートフォリオの3つです。これらを活用することで、あなたのスキルを「見える形」にでき、信頼性の高い実績として評価されます。
本記事では、初心者から中級者に向けて、これらのサービスをどう使えば“見える実績”を作れるのかを具体的に解説します。
1. GitHubを使った実績の見せ方
■ GitHubとは
GitHubは世界最大のソースコード共有サービスで、バージョン管理ツール「Git」を利用してコードを公開・共有できます。転職市場や開発現場では「GitHubのアカウントを見せてください」と言われることも多くなっています。
■ 実績になるポイント
- コードが公開されていること
→ 自分が書いたソースコードを誰でも確認できる状態にする。 - コミット履歴が継続的であること
→ 毎日でなくても、週ごとに活動が見えると「継続力」が伝わる。 - READMEの充実
→ プロジェクトの目的や使い方を整理することで、コードを読む人にとって親切になる。
■ 具体例
- TodoアプリをReact + TypeScriptで実装し、ソースを公開
- READMEに「環境構築手順」「機能一覧」「デモ画面」を記載
- IssuesやPull Requestを自分で活用し、実務に近い流れを再現
■ 初心者へのアドバイス
- 小さなアプリからでOK
- 教材の写経でも、自分の工夫をREADMEにまとめれば評価対象になる
2. Qiitaを使ったアウトプット
■ Qiitaとは
Qiitaはエンジニア向けのナレッジ共有サービスです。学習したことやエラー解決の記録を記事にすることで、情報を発信できます。
■ 実績になるポイント
- 記事が検索される
→ 「エラー解決」「導入手順」などの記事はアクセスが集まりやすい。 - 書くことで自分の理解が深まる
→ インプットだけでなく、アウトプットによって知識が定着する。 - 外部に公開される“学習ログ”になる
→ 「どんな技術をどのくらい学んできたか」を客観的に示せる。
■ 具体例
- 「Laravelでよくあるエラーと解決方法まとめ」
- 「Reactでフォームバリデーションを実装する方法」
- 「Dockerでの開発環境構築手順」
■ 初心者へのアドバイス
- 「自分のためのメモ」から始めてOK
- 最初は短い記事でも構わない
- 毎月1本書く習慣をつけると“継続力”が見える
3. ポートフォリオで自分を表現する
■ ポートフォリオとは
ポートフォリオは、自分の成果物をまとめた作品集です。Webエンジニアにとっては「Webサイト」や「アプリ」として公開するのが一般的です。
■ 実績になるポイント
- デザインと機能を一目で示せる
→ 実際に触れることで「動くアプリが作れる」ことを証明できる。 - 開発の背景を伝えられる
→ 「なぜ作ったのか」「どんな技術を使ったのか」を書くことで理解度が伝わる。 - リンクで他の実績とつなげられる
→ GitHubリポジトリやQiita記事へのリンクを配置し、総合的に評価してもらえる。
■ 具体例
- 自作ブログサイト(Next.js + microCMS)
- チャットアプリ(Laravel + Vue.js)
- APIを利用した天気予報アプリ(React + TypeScript)
■ 初心者へのアドバイス
- 1つの完成度を高めるより、複数の小さなアプリを並べると効果的
- デザインはシンプルでも問題なし
- 無料のホスティング(Netlify、Vercel、Renderなど)を使って公開
4. 3つを連携させて“見える実績”を強化する
GitHub・Qiita・ポートフォリオは、単体でも効果がありますが、3つを連携させるとより強力な実績になります。
■ 連携イメージ
- GitHub → 実際のソースコード
- Qiita → 技術的な解説記事
- ポートフォリオ → 実際に触れる成果物
例えば、ポートフォリオに「天気予報アプリ」を掲載し、そこからGitHubリポジトリとQiita記事(制作手順や工夫点)にリンクすることで、「作れる」「説明できる」「公開できる」エンジニアだと証明できます。
5. 初級から中級にステップアップするために
■ 初級者の段階で意識すべきこと
- 小さなアウトプットでも公開する
- 完璧さより「継続」を重視
- 他の人の記事やコードを参考にしながら、自分の工夫を加える
■ 中級者へのステップアップ
- チーム開発を想定したリポジトリ構成にする
- Qiitaで「まとめ記事」や「実践Tips」を書く
- ポートフォリオに「課題解決型アプリ」を追加
このように一歩ずつレベルを上げることで、実務に直結するスキルをアピールできます。
まとめ
エンジニアとして「見える実績」を作るには、GitHub・Qiita・ポートフォリオの3つを活用するのが最も効果的です。
- GitHubでコードを公開し、継続的な活動を示す
- Qiitaで学びを記事化し、情報発信力を示す
- ポートフォリオで成果物をまとめ、技術力を証明する
これらを組み合わせることで、あなたのスキルは「数字や資格」以上に具体的に伝わります。初心者でも小さなアウトプットから始められるので、今日から少しずつ積み重ねてみましょう。それが、転職・案件獲得・キャリアアップにつながる“見える実績”となります。